過去のセミナー
- 日時
- 5月28日 (水)
- 場所
- 京都大学理学部 5号館 413
- 講演者
- 藤原 祐介 氏
- (凝縮系理論グループ D2）
- タイトル
- 光格子中におけるフェルミ原子のd波超流動状態
- 備考欄 （アブストラクト等）
光格子系は、近年盛んに研究が進められている系の一つであり、超流動やMott 転移など種々の 多体現象を実験的に観測できる系として注目されている。その中 でも、2次元格子中の斥力相互作用 するフェルミ原子気体における$d$波超流動状 態は、銅酸化物における高温超伝導との関連性からも 実現・観測が特に期待され ている。一方、光格子系に対する理論研究においては、印加されるトラップ ポテ ンシャルに起因したユニークな物理現象が注目されており、空間変調した秩序状 態や異なる 秩序相の競合・共存が示唆されている。そこで我々は、梯子格子模型 を用いて基底状態で期待される 空間変調した$d$波超流動状態の解析を行い、安 定性を考察した。セミナーではその数値計算結果を 紹介し、トラップポテンシャ ル中における$d$波超流動状態の特徴について説明する。